だって、こんなタイミングで先生が来るなんて思わないから。


どうしよう、バレちゃう…



『せ、先生!
さっきの絵、描けましたよ!』

あっちにあるんですよ。
そう言って絵のある方向へ先生を向かわせる。


そのとき慌てていたあたしは、振り向いたときに桜の絵を落としてしまった。


『あ…』

拾おうとしたときにはもう遅くて。


その絵はすでに先生の手元にあったのです。