その瞬間、あたしの中で何かが崩れ落ちた気がした。



そうだよね。
先生、かっこいいし優しいから。

彼女くらいいたって不思議なんかじゃない。


どうしてあたしはこのことを考えてなかったんだろう。

自分だけだって、勝手に自惚れてたみたい。

あたしは立ち上がり、窓から身を乗り出すようにして先生たちを見た。


綺麗な女の人も、もちろん先生も。
なんだか、すごく楽しそう。



『……っ』

彼女、いるんじゃん。

“俺も好きだぞ”

冗談でもそんなこと言わないでよ…