翌日、林ちゃんに下駄箱で会ってしまった。


「お、おはよ」

『おはよー』

林ちゃんは相変わらずニコニコしていて、今日も可愛いなと思った。




ただ、何事もなかったような態度になんとなく心に靄がかかった。




教室に入ってすぐ汐莉が抱き着いてきた。

毎日なんなの。



「あ、告ったとやろ?」

「うん」

「昨日ね里奈から電話あった1時間後くらいに林ちゃんに電話で聞いてあげたよ!」

「え…なにを?」

「いろいろ?里奈と付き合う確率とか」

「…………」

「え?怒った?」

「いや。で、なんて?」

「里奈と付き合う確率は30~40%だって♪」

「ふーん。低っ」

「そう?0じゃなくて良かったね♪」


心底イラついた。

0じゃなくて良かった?


そもそもなんで電話すんの?



なんで確率とか聞くの?


意味がわからない。



あぁイライラ


ていうか30~40%しかないんだ。

告白したのにその程度なんだ。
もうだめじゃん。






机に伏せて泣いた。
声を殺して泣いた。

林ちゃんを好きになって初めて泣いた。





もう嫌だ。