後ろには白い壁があるのだ。

逃げ道が見付からない。

「やっ…!!」

複数の手が伸びてシイラが捕まりそうになった瞬間、悲鳴とともにすぐ傍まで来ていた兵隊が崩れ落ちた気配がした。