新次も、あの時カラオケにいた。
多分メールも見ているだろう。
「どうでもって・・・そんな言い方ないんじゃないの?」
英李が言った。
「いや、俺は、ただ単に桜井は言いたいわけじゃなさそうだから無理に聞き出すのやめてあげろよっていう・・・意味なんだけど。」
「あかねは自分のこと言いたがる人じゃないと思うけど?」
「だとしても、嫌がってるじゃんか」
ちょっとドキっとした。
別に、やましいことがあるわけじゃないから言いたくないわけじゃないけど、ちょっとしつこいなって思ってしまっている自分がいたから。
「あんまり嫌がることはしないほうがいいと思うけど・・・」
新次のいいかたはあんまりにもだったが、気遣いはすこし嬉しかった。
新次は、絵にかいたような真面目。
そのうえ直球で、思ったことや感じたことは流れるように言葉にする。
だから、興味のないあかねのことを「そんなこと」という風に言ったのだ。
それだけ聞くと性格が悪く聞こえるが、実を言うとかなり女には弱い。
直球な性格だからなのか、好きな人は好き、嫌いな人は嫌い、大好きな人は大好き。はっきりというし、好きな人には本当に一途。
新次は実際、顔はいい方だし運動も出来る。頭もいいし一途だから新次に惚れる人は多い。
ただ、今は彼女いないらしいけど。
たしかに思ったことはすぐに言葉にするが、人のことをとても真面目に考えてやれる、いいヤツなのだ。
「桜井だって、嫌だったろ」
「え、あ。そう・・・でもなかった・・・かなぁ・・・」
最後のほうは小さくなっていった。
男子の肩をもつことは出来なかった。
「ほら!!別に嫌がってないじゃん!!」
英李がそう言ったところで、先生が教室に入ってきた。
ああ、もうホームルームの時間・・・
「と、とりあえず、英李には後で話すね!!」
あかねはそう言って、その場を終わらせた。
い、いろいろ大変だった・・・。
英李も新次も悪くない。
さらに言えば、私も悪くない。
アイツのせいだ。
写真撮られたのも、結紀がナンパしてマクドにむりやり連れていったからで。
こんな風に新次と英李が気を使うのも・・・
いや、それは私が悪かったかもしれないけど
アイツが24歳じゃなかったら、みんなに堂々と言っていたかもしれないし。
この先、私大丈夫なのかなぁ・・・。
お先真っ暗、その不安は、見事に的中することになる。
☆
RRRRR...
あかねの携帯が鳴った。
一応、昼休み。
昼はいつも舞と二人で食べている。
「メール?」
舞が言った。
「いや、電話だ・・・」
持っていたサンドイッチを箱に戻して、あかねは携帯を取り出した。
証明部分の名前を見ると「結紀」と書かれていた。
「!?!??!」
衝撃で、胃の中のサンドイッチがのどに戻りそうになった。
あかねの手のひらから、携帯が落ちた。
多分メールも見ているだろう。
「どうでもって・・・そんな言い方ないんじゃないの?」
英李が言った。
「いや、俺は、ただ単に桜井は言いたいわけじゃなさそうだから無理に聞き出すのやめてあげろよっていう・・・意味なんだけど。」
「あかねは自分のこと言いたがる人じゃないと思うけど?」
「だとしても、嫌がってるじゃんか」
ちょっとドキっとした。
別に、やましいことがあるわけじゃないから言いたくないわけじゃないけど、ちょっとしつこいなって思ってしまっている自分がいたから。
「あんまり嫌がることはしないほうがいいと思うけど・・・」
新次のいいかたはあんまりにもだったが、気遣いはすこし嬉しかった。
新次は、絵にかいたような真面目。
そのうえ直球で、思ったことや感じたことは流れるように言葉にする。
だから、興味のないあかねのことを「そんなこと」という風に言ったのだ。
それだけ聞くと性格が悪く聞こえるが、実を言うとかなり女には弱い。
直球な性格だからなのか、好きな人は好き、嫌いな人は嫌い、大好きな人は大好き。はっきりというし、好きな人には本当に一途。
新次は実際、顔はいい方だし運動も出来る。頭もいいし一途だから新次に惚れる人は多い。
ただ、今は彼女いないらしいけど。
たしかに思ったことはすぐに言葉にするが、人のことをとても真面目に考えてやれる、いいヤツなのだ。
「桜井だって、嫌だったろ」
「え、あ。そう・・・でもなかった・・・かなぁ・・・」
最後のほうは小さくなっていった。
男子の肩をもつことは出来なかった。
「ほら!!別に嫌がってないじゃん!!」
英李がそう言ったところで、先生が教室に入ってきた。
ああ、もうホームルームの時間・・・
「と、とりあえず、英李には後で話すね!!」
あかねはそう言って、その場を終わらせた。
い、いろいろ大変だった・・・。
英李も新次も悪くない。
さらに言えば、私も悪くない。
アイツのせいだ。
写真撮られたのも、結紀がナンパしてマクドにむりやり連れていったからで。
こんな風に新次と英李が気を使うのも・・・
いや、それは私が悪かったかもしれないけど
アイツが24歳じゃなかったら、みんなに堂々と言っていたかもしれないし。
この先、私大丈夫なのかなぁ・・・。
お先真っ暗、その不安は、見事に的中することになる。
☆
RRRRR...
あかねの携帯が鳴った。
一応、昼休み。
昼はいつも舞と二人で食べている。
「メール?」
舞が言った。
「いや、電話だ・・・」
持っていたサンドイッチを箱に戻して、あかねは携帯を取り出した。
証明部分の名前を見ると「結紀」と書かれていた。
「!?!??!」
衝撃で、胃の中のサンドイッチがのどに戻りそうになった。
あかねの手のひらから、携帯が落ちた。


