「…ありがと。」


「私のほうこそ、ありがとう。…彼女と幸せにね。」


初恋の人なんだから。


心から幸せになってほしいと思う。

幸せになってくれなきゃ困る。



「ん。蒼とどうなったか教えろよ。」


「了解です。」



小さい頃に戻ったかのように、2人で並んで歩いた。


その間、言葉は何一つ交わさなかった。



だけど、すごくスッキリとした気持ちになっていた。


蒼とも
向き合える気がした。