たしかにはるの瞳は、透けているような茶色い目をしている。

でも髪の毛は、茶の要素が少ない黒髪。
髪質だって普通。

眉毛はキリッとしていて、瞳のかたちは、私と同じように猫に似ているし、

鼻は高くて、口は大きい。


…何度見比べたところで、
とても、旭日先生に似てるとは思えない。


なにか言えるとするのなら、茶色い瞳と、
ひだまりのような、雰囲気だけ。



「あー、血繋がってるっつっても従姉弟だからな。母さんと伯母さんは似てるけど、父親が全く違えばこうなんじゃね?」


頭を捻らす私がその要素を考えはじめるより前に、さらりと答えをくれた、はる。


姉弟じゃなくて、従姉弟。



「…だから、名字」


違ったんだ。

はるの名字は、日向だから、
旭日先生の名字とは違う。


そりゃ先生も気づかないかと。

感心したように顎に手を添えて、呟いた霞先生に、あれ?っと、なんだかモヤッとする。


「霞先生は、はると旭日先生のこと、知らなかったの?」


未来を約束した2人なんだから、親族のことも知ってそうだけど…

ほら、顔合わせとか。