「翡翠、陽翔はまだあんまり外に出たらダメ………」
早く車に戻らないとと、思っていたわたしに、翡翠は鍵を渡した。
「だから、早く開けてくれ」
えっ…………?
どういうこと?
意味がわからないまま、翡翠に言われた通り、家のドアに鍵を入れ回した。
カチャリ、と音が鳴った。
「珠莉、開けてくれ」
言われるがまま、ドアを開けた。
真っ暗……あと、新築っぽい匂い………?
翡翠は先に中に入り、慣れた手つきで、玄関の明かりを点け、靴を脱がずに、そのまま奥の部屋へと入って行った。
「お邪魔します」
遠慮がちにそう言って、わたしも翡翠のあとに着いて行った。



