「おじさんは息子夫婦に嫌われてるから…………あんまり会わせてもらえないんだ」
そして、また悲しそうな顔。
だから最近、章ちゃんはここに寝泊まりしているのかな…………
「ごめん……章ちゃん」
「どうしてユリちゃんが謝るんだ?」
「聞かれたくない事だったのかなって思って…………」
「聞かれたくないことだったら、話そうなんて思わないよ。
ユリちゃんには聞いて欲しかったから言った。
だから謝らないでくれ。
それに、本当に悪いのはおじさんなんだから…………」
ほんとに何があったんだろう。
だけど、もう深くは聞くことができなかった。
「ユリちゃん、時間だ。
もう上がっていいよ」
時計を見ると16時30分だった。
あ、ほんとだ。
もう理恵さん来てるかも………



