え…………?
次第に翡翠の顔が歪んでいく。
「う、うそ……でしょ……?
だって…さっさっき、結婚…相手の、っところに…行くって……」
そう言って、出て行っちゃったじゃない……
「だから、結婚相手のところに来ただろ?
俺の結婚相手は、珠莉だけだ」
その言葉に、涙が溢れた。
「う゛〜〜っ……ひ、すぃ………っ」
翡翠はわたしの頭を優しく撫でた。
「珠莉、返事は?」
そう、優しい笑顔で聞いてきた。
「そんなの………決まってるっ………」
当たり前だよ。
でも、ちゃんと言葉にしなきゃ、伝わらない。
わたしは、一つ呼吸してから翡翠に返した。
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