っ……!!
その声に反応し、抱き止めてくれた人を見るため、上を見た。
「………ひ、すい……?」
どうして……?
結婚相手のところに、行ったんじゃ………なかったの………?
「珠莉……」
翡翠はわたしの体を優しく離すと、両手をわたしの腕をなぞるようにゆっくり降ろし、わたしの両手をこれまた優しく握りしめた。
その間も、わたしとの目は離さなかった。
「翡翠……?」
どうしたの……?
そう聞こうとした矢先翡翠が口を開いた。
「珠莉………」
名前を呼ばれたと思ったら、翡翠はわたしに優しい顔で微笑んだ。
そして…………
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