翡翠は止めていた足をまた動かした。
「珠莉」
待って………
意味がわからない………
頭が真っ白。
だってさっきテレビでは…………
「翡翠………誰か、いい人見つけたんでしょ?……その人と………結婚するんでしょ?」
わたし以外の人と…………
そうでしょ?
わたしと連絡を取らなかったのはそのためだったんだね………
「ああ、そうだ」
………………
そんなにあっさり認めちゃうんだね。
そっかぁ………
奈落の底に落ちた気分だ。
「だった…ら、早く、その娘のところに行って……プ、プロポーズ、でも…して来れば、いいじゃない!!」
なんでわざわざわたしのところに?
わたしのところに来たって何の得もないのに……………
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