そんな思いを口にした時………
「珠莉ちゃん!ちょっとこっちきて!!」
従姉妹である葵ちゃんが、あわてふためきながらわたしの部屋へと入ってきた。
「?葵ちゃん?どうしたの?」
「いいから、早くきて!」
窓際にある椅子に座っていたわたしの手を取り、立ち上がらせると、そのまま引っ張ってどこかに向かう。
急ぎたいんだろうけど、妊婦のわたしの身体を気遣かってか、少しゆっくりと歩いてくれてる。
どうしたんだろう?
頭にクエスチョンマークを思い描きながら、葵ちゃんに着いていく。
「なんでこんなに遠いかな」
と葵ちゃんがぶつぶつ言いながら足を運び、つれて行かれたのは、誰もいないリビング。
なんで?
てっきりおじさんのところに連れて行かれると思っていたけど、その予想は間違ったみたい。



