「ダメなものはダメだ。
もういいだろ?
部屋に戻って休みなさい」
「結治さん!!」
「戻りなさい…………」
「……………」
冷たくそう言われ、もう何も言うことができなかった。
「………失礼します」
わたしは、結治さんの部屋を出て、自分の部屋に戻った。
多分………結治さんはまだ、お母さんのことを気にしてる。
わたし達がお母さんみたいにいなくなるんじゃないかって……………
でも………結婚を反対するのは……どうして?
結婚を許してくれたら、逃げることもないのに…………
結治さんも………翡翠も………何を考えているのか、わからない。
そんなことを、ベッドに横になりながら考えていたわたしは、いつの間にか眠ってしまっていた。



