「親戚だ」
し、んせき………?
わたしが固まっていると、翡翠が言葉を付け足した。
「この人は珠莉の叔父……お前の母親の弟だ」
お母さんの弟………?
わたしはびっくりして、男の人を見た。
男の人もわたしを見ていて、すごく切ない顔をしていた。
そして、わたしの手を取って言った。
「やっと………会えた………」
そう言って、静かに涙を流した。
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三津木家。
わたし達は今、叔父さんの家にいる。
あれから、翡翠と叔父さんは挨拶をしてパーティーを抜け出し、わたし達と一緒に叔父さんの家に来た。
わたしの叔父さんの名前は三津木結治さん。
どうやら会社の社長さんらしく、翡翠の会社とライバルみたいな関係だって教えてもらった。
だから、会社に結治さんが来た時は驚いたって、翡翠が言った。



