☆続☆恋する*spring〜春をうられたわたし〜 【完結】




「一回ここから出よう」




そう言って熊谷は会場の外へと連れ出してくれた。





「お手洗い………どこ?」



「来い」





吐きそう…………




最近…………調子よかったのに………

緊張と不安と臭いでまた……………





「珠莉…………?」






この声は…………



わたしがずっと………ずっと………会いたかった人の声だ。



声のした方を見ると、やっぱり翡翠がいた。




「翡翠………」




翡翠はこっちに近寄ってくる。



なんか…………機嫌が悪い………?



なんで………?




でも今は……………




「珠莉…………お前…………」



「ごめんなさい…………」



わたしは熊谷の手を振り払い、一目散に走った。