おじさんは笑顔で聞いてくれた。
おじさんならきっと………





「あの……わたしをここで働かせて下さい!」




わたしが言うと、おじさんはいつもより目を大きく開き、驚いた顔をした。


だけど、すぐに普段の顔に戻り聞いてきた。




「何かあるのかい?」



「うん……

あのね、……もう少しで翡翠の誕生日なの。
欲しい物があったら、お金くれるけど………それは翡翠が働いて貰うお金でしょ?
それじゃあ、プレゼントにはならないと思うの。

バイトしたいけど、他に知ってる人いなくて………
だから、おじさんに………」




7月は翡翠の誕生日。


どうしても自分で働いてお金を貯めてプレゼントを買いたい。



前、貯めていたお金は翡翠の誕生日には使いたくない。



"汚い"お金だから………