珠莉に…………?
もっと関係ないだろ。
だからと言って、門前払いはさすがにやばいし、気になる。
話を聞こう。
「いい、通せ」
「かしこまりました」
理恵は受付に通すように伝えたあと、電話を切り俺に食いかかるように近づいてきた。
「どういうことよ?!」
「知らねぇ…………」
俺も意味がわからない。
珠莉と何か関係があんのかよ……………
―――――コンコン
「はい、どうぞ」
ノックに答えると、受付の女が入ってきた。
「こちらが社長室になります」
「ありがとう」
どこか聞き覚えのある声が聞こえた。
そして、社長室に入ってきたのは、三津木コーポレーションの社長夫婦と一人の女だった。
女は奥さんと似ていた。
「こんにちは、黒崎社長」



