「二人とも朝ごはん食べてきたら? 小百合が待ってるよ」 固まって動かなくなったわたし達に、見かねたみっちゃんが言った。 「珠莉、食べるか?」 「うん。お腹すいた」 すると、翡翠はわたしの右手を握りしめ、歩き始めた。 翡翠はいつもと変わらない素振りを見せていた。 だけど、その時わたしの心には小さなしこりが出来ていた。