☆続☆恋する*spring〜春をうられたわたし〜 【完結】




それから会議室へ行き、今に至る。




今からは………さっきなんであんなことをしたのか聞く。



あの時………珠莉は………




そう考えていると悲しみと怒りが湧いてきた。





下ろしてと言う珠莉に逃げられたら困ると言うと大人しくなった。



それからは一言も話さずに俺に抱えられたままだった珠莉。




俺が怒ってることに気がついたのか?





「珠莉、こっちを向け」




俺が言うと恐る恐る顔を上げて瞳を合わせた。




「ひ、翡翠………」



今度は恐る恐る声を出す珠莉。



「なんだ?」



「お、怒ってる……?」



「怒ってる………」




そう答えると珠莉はまた瞳を逸らした。




こういう雰囲気に慣れていない珠莉は瞳を合わせようとはしない。



俺は珠莉の顔を両手で包み瞳を無理矢理合わせた。

そうでもしないと………ちゃんとわかってもらえない気がする。