それから会議室へ行き、今に至る。
今からは………さっきなんであんなことをしたのか聞く。
あの時………珠莉は………
そう考えていると悲しみと怒りが湧いてきた。
下ろしてと言う珠莉に逃げられたら困ると言うと大人しくなった。
それからは一言も話さずに俺に抱えられたままだった珠莉。
俺が怒ってることに気がついたのか?
「珠莉、こっちを向け」
俺が言うと恐る恐る顔を上げて瞳を合わせた。
「ひ、翡翠………」
今度は恐る恐る声を出す珠莉。
「なんだ?」
「お、怒ってる……?」
「怒ってる………」
そう答えると珠莉はまた瞳を逸らした。
こういう雰囲気に慣れていない珠莉は瞳を合わせようとはしない。
俺は珠莉の顔を両手で包み瞳を無理矢理合わせた。
そうでもしないと………ちゃんとわかってもらえない気がする。



