『相変わらず酷いなぁ……せっかくイイ事教えてあげようかと思ったのに』 「……」 電話を切ろうとしていた紘哉の手が止まる。 気配が変わった事に気付いたのか、冬也はクスクスと笑った。 『オレからの忠告だよ。 大切なモノは、肌身離さず持っておいた方がいい』 「ご忠告をどうも。あいにくだが、俺には大切なモノなんて無い」 命やお金など、ありきたりなものを除いたら、の話だが。