『思い出してくれたかな?』 紘哉の頭に、一つの事件が浮かび上がる。 思い出したくもない、心に大きな傷を負った事件。 叔父の葬式で出会った一人の男。 そこで、そいつはこう名乗った。 「……秋元冬也?」 『何で疑問系なのさ』 「いや、少し自信無くて。人の名前間違えるとか失礼だろ」 紘哉が答えると、相手は楽しそうに笑った。