「――さん、羽兎さん!」 徐々に耳に入ってくる声。 羽兎はゆっくりと目を開けた。 まず目に入るのは白い天井。 見覚えの無い場所だ。 ふと横に顔を向けると、今にも泣きそうな表情をしている恵一が目に入った。 「花形……さん?」 声が掠れる。 小さく呼び掛けると、恵一は驚いたように椅子から立ち上がった。 「あ!羽兎さんが目を覚ました!!」 「え!?」