「ごめんね。何か頭きたから、一発ひっぱたいて戻ってくる」 『行かないで。行ったら戻ってこられなくなるよ』 「でも……」 『行っちゃ嫌だ』 その声と共に、女の子は羽兎の目の前に現れた。 それは――幼い頃の羽兎だった。 小さな羽兎は泣きそうな顔をして、一生懸命羽兎の手を引っ張っていた。 『嫌だよ!行っちゃヤダ!』 「……」