暗い部屋。 ゆらゆらと揺れるランプの炎。 石造りの冷たい壁。 夏紀の寝ていたような、天蓋付きのベッド。 そこに眠るように倒れ込んでいる羽兎。 「ワトコ……?」 呆然として呟く。 すぐ後ろで、恵一が息を呑んだのが分かる。 紘哉はゆっくりと羽兎に歩み寄った。 彼女は目を閉じ、口は半開き状態でいる。 彼は必死で羽兎の肩を叩いた。