* 寮を飛び出して五分経過。 やっとの思いで塔の前にたどり着いた。 二人とも肩で息をしている。 ずっと走りっぱなしだった。 「つ……疲れた……」 「ここでヘバってどうする。ほら……」 紘哉の顔が空に行く。 彼につられ、上を見上げると月が赤くなっていた。 「げっ……今何時だよ……」 「11時45分。ギリギリだ」 「マジで?じゃあ、行こうか」 恵一に促され足を踏み出したその時。