「何にも見えないけど?」 「心が汚れてる人には見えないの!」 「……」 呆れることしかできない。 紘哉はため息をついた。 そして、ボソッと呟く。 「……俺は死なねぇよ」 「え?」 「誰が何をしようとも、俺は死なない。二人とも助かるって選択肢があってもいいじゃないか」 「変わったね……」 「職業柄だ。嫌でもそうなる」 誇らしげに見つめる紘実の視線から逃れようと、彼はそっぽを向いた。