こちらミクモ探偵事務所4


訪れる沈黙。
紘実に苦手意識を持っているせいか、この場にいるのが辛い。

やがて、彼女の方から話を切り出した。

「六年前……ここの館に二人の女性が飛び込んできた」

「……は?」

「時期的には9月上旬だったと思う。今でも覚えてるよ。
一人は制服で一人は普段着。
二人とも顔は煤(すす)で汚れて、服は泥だらけだった」

「……」

ふと、六年前の出来事が紘哉の脳裏を掠めた。
そう言えば、巻き込まれた一家の娘二人が行方不明になっていたはず。