訪れる沈黙。 紘実に苦手意識を持っているせいか、この場にいるのが辛い。 やがて、彼女の方から話を切り出した。 「六年前……ここの館に二人の女性が飛び込んできた」 「……は?」 「時期的には9月上旬だったと思う。今でも覚えてるよ。 一人は制服で一人は普段着。 二人とも顔は煤(すす)で汚れて、服は泥だらけだった」 「……」 ふと、六年前の出来事が紘哉の脳裏を掠めた。 そう言えば、巻き込まれた一家の娘二人が行方不明になっていたはず。