* 「……」 あの後、羽兎は冬也から話を聞いた。 自分か紘哉が死ねば、冬也は自首をする。 そして、自分が死ねば紘哉の命は救われる。 これからも彼は探偵を続けることができる。 彼女はぐるりと部屋を見回した。 ベッドの上に、小さな窓。 灰色の石造りの壁のせいで、寒く感じる。 天蓋付きのベッドの側にあるランプ。 テーブルの上に置いてあるリンゴの籠。 「はぁ……」 羽兎は小さくため息をついた。