「そう言えば、あの塔って何のためにあるんだ?」 紘哉は思い出したように呟いた。 そんな彼に向かって、三津子は申し訳なさそうに目をそらす。 「ごめんなさい……ワタシにも分からないんです」 「そうか……それならしょうがない」 「塔と言えば、最近立ち入り禁止になってたんですよ」 「立ち入り禁止……」 三津子の言葉を反芻する紘哉。 彼女は首を縦に振った。