「」
「」
二つ目の教室を通り過ぎて聞こえた何かの音。
いや、誰かの声?
三つ目の教室から。
誰もいないはずの校舎。
興味本位でのぞいてみた。
教室のドアの窓ガラスからこっそり
「っ」
見えた光景に驚いた。
薄い茶色と黒。
男子と女子。
朝から。朝から。
学校の。教室で。
黒板の下で壁と男子のあいだでキスされている女子の顔は見えないけど、
男子の横顔は見えた。
その時男子が一瞬前髪から横目で、こちらを見た気がした。
私はすぐにその場にしゃがみこむ。
こんな身近に、そんなことがなされていたとは
侵入時に気付かなかった自分が情けない。
人様の色恋をのぞく趣味はないのですぐに自販機に向かった。
音をなるべく立てないように、気を付ける。
カフェオレを拾う指が震えたいがした。
さっきの光景が頭から離れない。
