「米倉くんはさぁ…
美優ちゃんのこと好きなんじゃないの?」
「…っ!?」
ココアを吹き出しそうになって
慌てて口をおさえる。
「…じょ、冗談はやめてよ、先生。」
かなり動揺して噛んだ。
だけど先生はふふって
楽しそうに笑って言った。
「本当に美優ちゃんのこと
嫌いならいたずらなんてしないでしょ?」
…いたずらって…。
確かに嫌いな人に
わざわざ話しかけない。
「男の子って、好きな女の子にちょっかい
出すのが好きなんだよ。」
「俺もだけどねー」なんて言って
椅子をくるくるして遊びだす先生。
…蓮はあたしを恋愛対象として見てない。
もちろん、あたしも。
だからあり得ないんだよ、絶対。
…絶対。

