紙のない手紙

「また、探すかな…」



残り少ないタバコを取り出し、それに火を着けながら、笹川はある事を思い出していた。





その回想が進むにつれて、彼の顔に次第に笑みが現れる。







「ハハッ…」









仕舞いには口に出して彼は嘲るように笑っていた。