紙のない手紙

「えぇと…本日、立会人をさせてもらう死神です。よろしくお願いします。」








忠時がそう言って深くお辞儀すると、彼の頭に羽織っているロープのフードがパサリと被さった。








あぁ!そうか!いつもと格好が違うんだ。








普段はスーツのような制服を着ている忠時だったが、この時はその上に真っ黒のロープを羽織り、その手には死神のイメージ通りの鎌が握られていた。









えらく、物騒な格好なんだな…








俺はいつもと違う忠時やリンの雰囲気に徐々に不安を感じていた。