紙のない手紙

「手紙だよ…ただちょっと特殊なだけさ…」





その言い方に、俺は何か隠しているような雰囲気を感じた。






「ただ、君に何ら危険は伴わない。それは誓おう。だから…頼まれてくれないかな?」








「所長!だから私は…」








リンはまだ食らいついていたが、事態が変わらないと踏んだのか、急に黙り込んだ。











「わかりました…私も行きます。」








「「えぇっ!?」」









俺と所長は2人揃って驚きの声を上げていた。