紙のない手紙

「おい、リン…何怒ってんだよ…」




「アンタは黙ってて!」






そう言って、ギロリと睨み付けられ、俺は少したじろいでしまった。






「所長!コレは彼にとってまだ早すぎます。」





リンは所長にあの黒い封筒を突き付けた。







その途端、事務所中がざわめきだした。







「あぁ…それの事ね…」






所長は何処かばつがわるそうな素振りをしている。








えぇ!…何だよ、それってヤバいもんなの!








俺は所長の態度から言い様のない不安感を感じた。