「よぉ、リン。珍しいな。お前がココにいるなんてさ。」







俺はリンに話しかけながら、彼女の隣にある俺の席に座る。









所長が、知っている人が近い方が働きやすいだろう、と気を利かせてくれたらしい。









「何よ、悪い?」





「誰も悪いとは言ってないだろ?珍しいなって思っただけさ…」




「まぁ…そうかもね…私自身、不思議な気持ちよ。自分の席なのに、落ち着かないわ。」





「ははは、働きすぎだよ、お前は。いくら疲れないとは言ってもな…」







そう言って、俺は机の引き出しを開けた。








この事務所では配達物は配達員個人の机の引き出しに入れられているからだ。