「この手紙はね、時間も超えるのよ。」







「時間を…?」






「彼女は正真正銘、この手紙の送り主の娘よ。ただ、母親が死んでから20年は経ってるけどね。」









なるほど…それなら納得は出来る。








「この手紙は送り主の指定した日時、場所に届くように出来ているのよ。」





そう言ってリンは鞄の中から伝票の束を取り出した。









「えぇと……確か…この辺りに…あぁ、あったあった。……加山真美さんから加山恵里佳さんに、日時は彼女の20歳の誕生日よ。」