紙のない手紙

「あ……あぁ!」




俺は驚きと恐怖で後ろに飛び退いた。







な、何してんだよ。これはマズイだろ。








俺がそんなことを考えていると、笹川に異変が生じ始めた。








「な、何だ……?」






鎌に貫かれた胸からは、血は一切出ておらず、そこから光の粒子が激しく噴き出した。








すると、物陰で待機していたリンが笹川に向かって走り出した。







何をするんだ…?









すると、笹川から噴き出している光の中から黒い物が飛び出した。







黒い紙飛行機だ。