すると、急に竜也が立ち上がった。
「?」
浦川くんはいかにも、また面倒なのが増えた、という顔をした。
「裕介。」
「お、おう。」
「今月でケンカ何回目だ?」
竜也の言葉に裕介は黙りこむ。
そんなにケンカしてたの……?
「…浦川。」
「なに?」
「転校早々、大切な紬の幼馴染み殴って、停学で紬に会えなくなるなんてバカ、しないよな?」
「当たり前だろ?」
「じゃあ、今は黙って紬の言う通り俺らと食べたら?」
竜也の言葉に、浦川くんは黙ってうなずいた。
すごい……
あんなに仲が悪い二人のケンカを
一瞬で止めるなんて………

