いつもと同じ診察室。
でも、このごろ来て無かったから懐かしい感じがした
柚 :「まず体温はかろっか」
体温計を入れて待ってる間
柚樹先生が話しかけてきた
柚 :「心那ちゃんはどこの
大学行くの?」
心 :「モ"ミヂ…」
柚 :「えっすごいね〜国立!
俺なんて私立だからめっちゃ学費高かったよ…」
優 :「柚樹はバカだもんな
俺も国立だも〜ん」
柚 :「やっぱ頭の良さって
遺伝子だよね〜」
そんな2人の会話を聞いてる
うちにピピピピ♪と
体温計が鳴った
柚 :「みしてみ?」
体温計を柚樹先生に渡した
柚樹先生は優にぃと2人で
体温計とにらめっこしていた
柚 :「よし、診察しますか」
と言って体温計を机に
置いたからそーと表示窓を
見たら"39.2"と表示されてた
どーりで怠いわけね…
柚 :「ぢゃあ服めくるね〜」
服の下から冷たい聴診器が
入ってきた
柚 :「すって〜はいて〜
うん、喘息はでてないね」
柚 :「次あーんして」
素直にあーんしたら
棒で舌を押さえられて
じーとしばらく見られた
柚 :「喉がすごく腫れてるし
タンがつまってるみたいだから
ちょっと吸引して薬ぬるね〜」
薬も吸引も大嫌い!!
私は一生懸命首を横に振った
柚 :「だぁめ!楽になるから…ね
頑張ろ!!
優也、顔抑えてちょうだい」
優 :「了解!心那、顔抑えてるからな〜」
優にぃに顔を抑えてられても
一生懸命首を横に振った
優 :「いい加減にしなさい」
心 :「ャダ」
そう言った瞬間
優にぃの抑える力が強くなった
心 :「ん"っ」
優 :「柚樹、吸引していいよ
動けないように抑えるから」
最低〜
こんな人私のお兄ちゃんぢゃない
そう思っている間にも
準備は着々と進められていて
柚 :「ぢゃあ入れるね〜」
優にぃの強い力には
勝てるはずもなく
チューブみたいなのが入って来た
心 :「ん-んー」
泣きながら訴えてんのに
柚 :「ごめんね、もう少しだよ」
と言って誤魔化される
もう少しって言ってるのに
終わらなすぎ
イライラしてきた私は
足をバタバタさせて
早く、と目で訴えた
柚 :「はい、おしまい」
私の顔は涙でグヂャグヂャだった


