「あいつだよ。昨日助けてきた“ヤツ”」

「え!?そうなの!?」



“超イケメンじゃん!”と付け足す由香里。



確かにイケメンだ。

現に今あんなに女の子が集ってる訳だし。




でも!失礼には変わりないんだからね!!




はぁ~…。と溜息ついてるとやけにクラスがうるさくなった。


さっきからキャーキャーうるさいよ…。




すると誰かがあたしの名前を呼ぶ声が聞こえた。



「茄優いるか?」

「はぁい。ここにい…―――る…。

「おぉ。お前ちょっと来い」

「は、はい?」


なんでここに“ヤツ”がいんの!?

「おい。はやくしろ」

「はぁ。はいはい。」


なんかムカついてきた。