キミが恋した時。



 次の日。
 いつもより早く起きて、昨日お姉ちゃんに教えてもらったメイクを丁寧にして、家を出た。
 ナチュラルメイクを教えてもらったので、学校にして行っても問題ない、はず。


「おはっよー、かえ、で…?」

 そして、学校。後ろから飛びついてきた皐月はあたしの顔を見て動きを止めた。
「お、おはよ…。」
 ある意味ドキドキは最高潮。

「め、メイクをなさったんですか…?」
「うーん…、転校生に宣戦布告されちゃったから…。」
「どういうことよ…?」
 皐月が首を傾げる。

「飛鳥をね、とるって…」
 皐月は目をパチパチさせて数秒固まる。
 そして、深く溜息。


「この2人の仲をくずそうとは、愚か者だねぇ…。」