キミが恋した時。


 その感情を抱き、あたしがしたことは単純。

「お姉ちゃんッ!」
 家に帰って、お姉ちゃんの部屋に行く。
「なぁに、楓。」

「メイク教えて。」

 お姉ちゃんは大きい目をパチパチと瞬きさせる。

 そして、ニヤリと笑う。
「何かあったの?」
「ふざけた転校生に喧嘩売られた。」
「…カレシの取り合い?」
「まぁ。」
 お姉ちゃんはなんでもお見通しだそうで。


「よし、じゃぁまずは買い物ね。行くわよ。」


 お姉ちゃんは立ち上がり、でかける準備を始めた。