キミが恋した時。


「あら、可愛い♥」

 固まるあたしをよそに女の人はそう呟く。
「誰だったー?」
 そう言って、奥から顔を出した飛鳥。

「誰よ、この子。どんな関係なのぉー?」
 楽しそうに聞く女の人。

 だけど、それはあたしの台詞。


 なんで、飛鳥の家にこんなキレイな人がいるのか、とか。
 なんで、当たり前のように客を出迎えてるのか、とか。
 なんで、そんなに雰囲気が親密なのか、とか。


 負の感情はあたしの中をグルグル駆け巡る。