「あたしが、ブサイクだから。」
 どうせ、貴方だって思ってるんでしょう?
 哀れなあたしに同情してみたかっただけでしょう?

 卑屈なあたし。
 だけど、あたしに届いた声は、素直で率直なものだった。

「は?榊原サンがブス?」
 あっけらかんとした声だった。
「はは、そんなコト思ってる奴いないと思うけど?」

 友菊クンはあたしの手を掴み、顔から外させ、メガネをゆっくりと取る。

「ほら、こんなにも美人。」

「ウソッ!お世辞なんかいらない!」
 あたしなんか、
「あたしなんかッ、どうせ、皆から笑われるような存在なんだから!!」