「いじめられてもさ、自分が悪いって言って、理沙達には仕返ししない。」
 その言葉から友菊クンの言葉は嵐の様に続いた。

「教室に落ちてるゴミをキレイに拾ってるし、それを誇示しない。
教室の窓閉めは日直の仕事のはずなのに、なぜか毎日してくれてる。
教室の花は榊原サンが持ってきてくれてて、水かえをしてる。
勉強の教え方がうまい。
先生が頼む無茶なお願いも文句ひとつ言わずしてる。
電車で老人に席を黙って譲ってる。
…他にもいっぱいあるよ。言いきれないだけ。俺がまだ見つけられていないだけ。」


 お願いだから、自分をそんなに下に見ないでくれ。

 友菊クンは切なそうそうに呟いた。