「──ホンマ、ありえへん!!」

俊亮さんが居なくなった部屋の中で、ナルオが怒りながらうちの額をウエットティッシュで、念入りに拭いている

「フツー、俺がいる前でキスするか?!」

せやねん…
さっき、俊亮さんは帰る前に不意打ちで、うちの額にチューして帰ってってん

んで、多分最後のあの一言は、彼との約束を破って置いていった事の罰って意味

「ほな、ナルオの前や無かったらして良かったんや、チュー」

「はっ!?
いやっ、別にっ、そゆ意味やなくてっ!!」

「ははっ、冗談やん」

「冗談かいな
焦るやんけ…」

「けど、びっくりしたな~
てか、いつまでデコ拭くつもりなん??」

「ずっと!!」

すると、さっきよりも力を入れて拭き出した