「……なんか悪いし帰る」

「遠慮はいらんで、入り~」

リビングから顔を出して、オカンが言った

「そうですよ
どーぞ!!」

「…お邪魔します…」

「はーい、どーぞ♪」

──ピンポーン

もぅ~今から中入ろ思てたんに、誰やいな~

「はい、どちら、って瑠嬉
どないしたん??」

学校帰りみたいで、まだ制服姿の瑠嬉

わざわざ家まで来んなんて、珍しいわ

「お前、電話出ろや」

「えっ!!嘘…!!」

ポケットからケータイを見ると、着信が5件

全然気付かんかった…!!