──あれから5年─

うちは21歳になった

相変わらずこの五月蝿い性格は治る事もなく、あの幼なじみともよく絡むまま

せやけど、この歳にもなると周りは少し変化した

まず一つは──

「ま~まっ♪」

小さい子供が出来た

まだ2歳の、亜美(アミ)

「はぁい~♪」

手を開ける彼女に、うちは手慣れた手付きで抱っこし、ソファーに座った

テレビを見ながら亜美とゆっくりしていと、玄関の開く音がして、パパが帰ってきた事を知らせる

「おかえりー♪」

亜美を抱えてパパの所へ

「ただいま
亜美、パパ帰ったで~♪」

「ぱぁぱっ」

亜美を抱っこしたパパは、

「アカン…
亜美が可愛すぎて俺死にそうや…」

溺愛し過ぎてかなりきもい…

「何言うてんの、しゅばは」

そう、亜美のパパは、あの東雲朱刃琉

高校卒業後、彼は東京に引っ越し、うちもずっと憧れてた学部がある、東京の大学へ進んだ

たまたま、しゅばの家からの大学への通学が良く、同棲する事になった

まぁ、オトンにはブツブツ言われたけど、家賃が少しでも浮くことに越した事はないて

んで、少しして亜美を身ごもった

正直、あの東雲朱刃琉との間に出来た子供とか、世間が許すわけがないと思った

せやけど、ええ母親になれるか不安やったけど、うちはしゅばとの子供を産みたかった